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2年越しに告白されたと思ったらひと月もしないうちに恋は終わった。
ただただ悔しくてかなり取り乱したし、何日もモヤモヤと考えていたけど、ようやく抜け出せそうだ。
大学で全然友だちができなかった私。4年目にしていきなり男の子か、しかもフラれたということは…と気構えつつ、お酒を飲んでそれなりに話も弾み楽しかったと記憶している。
以来何度も二人で飲みに行ったり出掛けたりしたが、うんともすんとも言わない彼奴。会って話をするうちにイヤなところや価値観の不一致も見えてきたが、なぜか私は告白を待ち望んでいた。
今から一ヶ月前、ついにしびれを切らした私は、自分からカマをかけようやく彼奴から好きだというセリフを引き出した。2年前からタイミングを逃し続けていたらしい。(とんだヘタレである)
けれどもこのときすでに心の中でモヤモヤが湧き始める。ー本当にこれは私の望んでいることなのか?相手を好きなのか?…
まあそれでも物は試しと付き合ってみるも、全然楽しくない。目を見ようともしない彼奴、タイムスケジュールがグダグダなデート
イライラしていたら普通に浮気されてしまった。
これが事の顛末である。我ながら情けない。
それから半月ほど、私はこの先どうしたらしあわせな恋愛ができるのか?果たして私とうまくやれる人間なんかこの世にいるのか?と思い悩んでいたのだが、良書に出会ってしまった。
大学院での研究があまりにもつらいので一緒に頑張る伴走者がいたらな…というまっとうそうな動機もあるが、結局、自分を奮い立たせるのは自分しかいないのだ。私には没頭できる趣味もあるし達成したい目標もあるし、一人で前に進めて且つ人生を楽しめるタチなのかもしれない。
あるとき、それをやはり私も宝子同様「自己完結的だ」と言われたことがあり、自分は人との繋がりが希薄で閉鎖的だとずいぶん悩んだ(これも恋がしたいと思い立った動機の一つだ)。恋人ができれば自分という人間は、かなり開かれたものになるのではないかと期待していた。
けれどもやっぱり私は閉じていた。一人で買い物にも美術館にも行けるし、ごはんだって毎日一人だ。彼奴が困ってしまったのも無理はない。
今回身をもって、「魚心あれば水心ありといった態度をとり続けるのはしんどい」ということが分かった。自分が惚れた人じゃなきゃ意味ないし、ましてや一緒にいて疲れるような人なんて言語道断。
こんど私が恋をするのは、自分からちゃんと好きになれる人が現れて、その人が自己完結的な私のスキに入り込んでくれて伴走してくれるときだろう。
そんな人いないかもしれないし、死ぬまで一人かもしれない。
とりあえず当面は、自分のねじを自分で巻いて、走り続けようと思う。
ただただ悔しくてかなり取り乱したし、何日もモヤモヤと考えていたけど、ようやく抜け出せそうだ。
恋…?なのか…?
2年前、大学四年生の春、彼女にフラれたという"彼奴"から急にお買い物に誘われた。大学で全然友だちができなかった私。4年目にしていきなり男の子か、しかもフラれたということは…と気構えつつ、お酒を飲んでそれなりに話も弾み楽しかったと記憶している。
以来何度も二人で飲みに行ったり出掛けたりしたが、うんともすんとも言わない彼奴。会って話をするうちにイヤなところや価値観の不一致も見えてきたが、なぜか私は告白を待ち望んでいた。
今から一ヶ月前、ついにしびれを切らした私は、自分からカマをかけようやく彼奴から好きだというセリフを引き出した。2年前からタイミングを逃し続けていたらしい。(とんだヘタレである)
けれどもこのときすでに心の中でモヤモヤが湧き始める。ー本当にこれは私の望んでいることなのか?相手を好きなのか?…
まあそれでも物は試しと付き合ってみるも、全然楽しくない。目を見ようともしない彼奴、タイムスケジュールがグダグダなデート
イライラしていたら普通に浮気されてしまった。
これが事の顛末である。我ながら情けない。
それから半月ほど、私はこの先どうしたらしあわせな恋愛ができるのか?果たして私とうまくやれる人間なんかこの世にいるのか?と思い悩んでいたのだが、良書に出会ってしまった。
「ねじまき片想い」/柚木麻子
浅草にある老舗おもちゃ会社で敏腕プランナーとして働く富田宝子は、取引先のデザイナー西島に恋をしているが、5年も想いを伝えられずにいた。次々に災難に見舞われるトラブルメーカーの彼のため、持ち前の機転と自社のおもちゃを駆使しSPのごとくトラブルを解決していく宝子。けれど西島は宝子の奮闘にはまったく気がつかず?!
同僚や同居人も巻き込んで、宝子の恋が向かう先は――。
ひとりの女性が大切な気持ちと向き合うまでを描く物語。
まずもって恋がしたいという欲求自体まやかしだったのかもしれない。周りの子に彼氏ができたとか、そうなると私も寂しいとか、年頃だしといった動機からで、まだ私にはちゃんと人を好きになるすべもなさそうだ。異性とデートできるとかチヤホヤされるといったことに浮かれていただけだろう。同僚や同居人も巻き込んで、宝子の恋が向かう先は――。
ひとりの女性が大切な気持ちと向き合うまでを描く物語。
大学院での研究があまりにもつらいので一緒に頑張る伴走者がいたらな…というまっとうそうな動機もあるが、結局、自分を奮い立たせるのは自分しかいないのだ。私には没頭できる趣味もあるし達成したい目標もあるし、一人で前に進めて且つ人生を楽しめるタチなのかもしれない。
あるとき、それをやはり私も宝子同様「自己完結的だ」と言われたことがあり、自分は人との繋がりが希薄で閉鎖的だとずいぶん悩んだ(これも恋がしたいと思い立った動機の一つだ)。恋人ができれば自分という人間は、かなり開かれたものになるのではないかと期待していた。
けれどもやっぱり私は閉じていた。一人で買い物にも美術館にも行けるし、ごはんだって毎日一人だ。彼奴が困ってしまったのも無理はない。
今回身をもって、「魚心あれば水心ありといった態度をとり続けるのはしんどい」ということが分かった。自分が惚れた人じゃなきゃ意味ないし、ましてや一緒にいて疲れるような人なんて言語道断。
こんど私が恋をするのは、自分からちゃんと好きになれる人が現れて、その人が自己完結的な私のスキに入り込んでくれて伴走してくれるときだろう。
そんな人いないかもしれないし、死ぬまで一人かもしれない。
とりあえず当面は、自分のねじを自分で巻いて、走り続けようと思う。

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